生涯学習講座パンフレット2024
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- 講座名/講師/プロフィール
内容
大学で学ぶ 舞台芸術の作品解剖"学" Ⅰ −舞台芸術作品の日欧比較 ∼恋愛観・死生観・歴史観の表現方法∼ −〈多摩〉講座コード 12022
春期 4 回
たかはし
5/ 8、5/ 22、6/ 5、6/ 19
しん や
高橋
慎也
中央大学文学部教授
◆受講料(税込)12,100円
◆定員:25 名程度
大学で学ぶ 舞台芸術の作品解剖 " 学 " Ⅰ
−舞台芸術作品の日欧比較 ∼恋愛観・死生観・歴史観の表現方法∼ −
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水曜日
13:30∼15:00
ミュージカルファン、宝塚ファンなどの方はもちろんのこと、舞台やお芝居を鑑賞するのがお好きな方や舞台芸術のそのものに
興味がある方など、ご関心がある方ならどなた様でもきっと楽しくご受講いただける講座です。
ミュージカル『エリザベート』と『モーツァルト』のウィーン版では抑圧社会の中での個人の自立への葛藤が描かれます。それ
に対して宝塚版『エリザベート』と東宝版『モーツァルト』では「愛の死」の成就が描かれる心中物かつ鎮魂劇となっています。
夢幻能『松風』は女性の霊の鎮魂劇ですが、ドイツオペラ『Matsukaze』は男女の霊の鎮魂劇です。野田秀樹作『The Bee』は『ハ
ムレット』を踏まえた現代の復讐批判劇です。資本主義社会を批判する『三文オペラ』
、独裁者の台頭を批判する『アルトゥロ・ウ
イの興隆』では、日本とドイツ演出家によってメッセージ性が大きく異なります。
このように日本とドイツ・ヨーロッパの舞台芸術を比較すると、それぞれの特性が見えてきます。さらに恋愛観・死生観・歴史
観の相違も浮かび上がってきます。YouTube で視聴できるドイツ・ヨーロッパならではの斬新な舞台作品も紹介しますので受講
生のみなさまには、この講座を通して舞台鑑賞の幅を広げていただきたいと希望しています。
総合講座/多摩キャンパス
春期
第1 回 ミュージカル『モーツァルト』のウィーン版と東宝版(小池修一郎演出・井上芳雄・山崎育三郎主演)
― 対立型のウィーン版を融和型に変えてもいいのか、東宝版?
山形市出身。研究分野はドイツ語圏の舞 第2 回 野田秀樹『The Bee』と『ハムレット』(蜷川幸雄・ハイナー・ミュラー演出)
ー 原爆投下、東ドイツ崩壊とリンクする復讐劇は伏線が複雑過ぎでは?
台芸術、日欧演劇交流史、ドイツ文学。
東京大学大学院ドイツ文学専攻博士課程 第3 回 ブレヒト『三文オペラ』のドイツ映画版・舞台版と日本舞台版(白井晃演出・吉田栄作主演)
ー ギャングとやくざは独占資本主義社会の必要悪か?
中退。ベルリン自由大学演劇学研究所
フェロー(2012)
、野間文芸翻訳賞審査 第4 回 カフカ『変身』(スティーブン・バーコフ演出・宮本亜門・森山未來主演)
― 虫になった息子の死を誘う母の愛は慈愛か脅迫か?
委員(2019)
。共訳書『演劇学へのいざ
ない』
(国書刊行会)
、論著「黄泉の帝王
トートの鎮魂劇としての宝塚版ミュージ
カル『エリザベート : 愛と死の輪舞 ( ロ
ンド )』(『ドイツ文化 』/ 中央大学ドイ
ツ学会 編(75)
)など。
対象
どなたでもご受講いただけます
テキスト
レジュメを配布します。
※当講座は秋期に駿河台キャンパスでも開催します(P28 掲載)。秋期の内容は春期とは異なる内容ですので
続けてお申込いただくことができます。
ヨーロッパの都市と芸術 −ウィーン、ボローニャ、パリ−
春期 3 回
こばやし
小林
6/8、6/22、7/6
あ
き
〈多摩〉講座コード 12021
◆受講料(税込)9,570円 ◆定員:30 名
こ
亜起子
東京藝術大学講師
ヨーロッパの都市と芸術 −ウィーン、ボローニャ、パリ−
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土曜日
13:00∼14:30
コーディネーター 小林 亜起子
講座内容
パリ第十大学修士課程修了(修士・美術史)、東京藝術大学大学院博士課程修
了(博士・美術)、ローザンヌ大学博士課程修了(博士・文学)。現在、東京藝
術大学講師。ローザンヌ大学文学部賞受賞。単著『ロココを織る』、共著『イメー
ジ制作の場と環境』(中央公論美術出版)など。
いわ や
岩谷
あき み
秋美
大妻女子大学比較文化学部 准教授
オーストリアのウィーン、イタリアのボローニャ、そしてフランスのパリといえば、何を思い浮かべますか。美食の世界−
重厚なザッハトルテ、濃厚なパスタ・ボロネーゼ、芳醇なバター香るクロワッサン−でしょうか。それとも、都市のシンボルと
なる聖堂−ウィーンのシュテファン大聖堂、ボローニャのサン・ペトロニオ聖堂、パリのノートルダム大聖堂−のイメージで
しょうか。これらの都市はいずれも食文化はもちろんのこと、じつに豊かな芸術が息づいている点に共通点があります。そこで
本講座では、3 回のレクチャーを通じて、ウィーン、ボローニャ、パリそれぞれの都市の歴史と芸術に光を当て、三都の魅力に
迫ります。
この講座は 3 人の講師によるリレー形式で実施されます(各回の担当講師及び講座内容の詳細については下記をご参照くだ
さい)。1 回目のレクチャーでは、中世から近代へ、都市ウィーンの歩みを振り返りながら、それぞれの時代を代表する建造物、
芸術作品をじっくり見ていきます。また、19 世紀オーストリアの皇后エリザベートや世紀末ウィーンの寵児クリムトについて
も取り上げます。2 回目の舞台は、イタリアのエミーリア = ロマーニャ州の州都ボローニャです。その伝統ある歴史をたどりな
がら、市街地の景観に趣を与えるポルティコや聖堂、ボローニャ国立絵画館の第一級の美術コレクションを鑑賞します。最終回
はパリです。パリの発祥の地とされるシテ島から出発し、セーヌ川の右岸と左岸を散策しつつ、珠玉の美術館の作品を厳選して
見ていきます。ごいっしょに、歴史と芸術をめぐるヨーロッパ三都物語の世界を探訪しましょう。
各回のテーマ・簡単な内容
第1回 ウィーン、時代の交差点−エリザベートの影とクリムトの輝き 6/8(岩谷秋美講師)
この講座では、中世の面影が色濃く残る街並みを歩きつつ、ウィーンの中世から 20 世紀初頭に至るまでの変遷をたどります。
壮麗な宮殿や美術館を訪れ、建築や絵画を通じ、歴史と芸術の世界を探索しましょう。
この講座は、都市の中心にそびえたつシュテファン大聖堂から始まり、都市の誕生と発展を確認します。さらに、ウィーン
の象徴ともいえる悲劇の皇后エリザベートの面影をウィーンの街並みに探します。あわせて、ウィーン世紀末を代表するクリム
トとウィーン分離派の作品を通じ、きらめく黄金の絵画の革新性を分析します。
都市の変貌と芸術の関連性に焦点を当て、ウィーンが築き上げた豊かな歴史を紐解きましょう。
東京藝術大学大学院修了、博士 ( 美術 )。著書:『ウィーンのシュテファン大聖
堂 ゴシック期におけるハプスブルク家の造営理念』、分担執筆:『ミュージア
ムへ行こう 知の冒険』(日本経済評論社)など。
やま もと
山本
いつき
樹
日本学術振興会特別研究員PD/成城大学文学研究科
第2回 ボローニャ̶大学都市の歴史と文化 6/22(山本樹講師)
エミーリア = ロマーニャ州の州都ボローニャは、世界最古の大学、ボローニャ大学を擁することで知られます。国鉄の駅を
降りて目抜き通りを進むと、市内中心部のマッジョーレ広場に辿り着きます。中世から 16 世紀後半にかけて整備されたこの広
場は、年始のカウントダウンから政治的デモまであらゆるイベントに利用され、現在進行形で歴史が刻まれているのを感じられ
るようです。また、街に張り巡らされたポルティコ(アーケード)は世界遺産にも登録されています。
本講座では皆様との市内散策をイメージしながら、中世から近世に至るボローニャの歴史を概観します。街の守護聖人に捧
げられたサン・ペトロニオ聖堂やボローニャ国立絵画館の美術コレクションなど、芸術鑑賞上の見どころもご案内します。
第3回 パリ̶都市を彩る美の遺産 7/6(小林亜起子講師)
東京藝術大学大学院修了。博士(美術)。イタリア政府給費生としてボローニャ
大学に留学。東京藝術大学教育研究助手を経て現職。主要論文:「ボローニャ、
タナーリ家のアレクサンドロス大王伝 - ルドヴィコ・カラッチの作品群とその
「インヴェンツィオーネ」をめぐる一考察-」(成城美学美術史紀要)
芸術の都パリは、街を東西に流れるセーヌ川をはさみ北側の右岸、南側の左岸から形成されています。右岸には、「街を歩く
心軽く誰かに会える この道で・・・」という歌詞のシャンソンでも広く知られるシャンゼリゼ通りやオペラ座など、賑わい溢
れる界隈が広がっています。一方、左岸は、ソルボンヌ大学や書店が立ち並び、かつてラテン語が話されていたことに由来する
「カルティエ・ラタン」(ラテン語の地区)があります。
パリの街はさまざまな魅力を放っていますが、なによりその美しさ、豊かな芸術性は人々を惹きつけてやみません。本講座
では、パリの歴史を踏まえた上で、この都市を彩る中世から近代に作られた歴史的建造物や美術館の名品を取り上げ、その特質
や魅力についてわかりやすく解説します。
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